その他政策や頂いたご質問に対するご回答
エネルギー政策
- 今でも東京の電力消費量に対する電力の供給量は他地域と比べて乏しい
- 東京電力管内以外では、再エネ(太陽光)の出力抑制(晴れの日の昼に供給が需要を上回るため抑制する動き)が既に起こり始めているが、東京電力管内ではいまだ起きていない
- ベースロードとして想定していた福島の原発は未だ再稼働しておらず、それでいて電力需要は大きい地域であるため
- そんな中、東京都では2050年までにネット・ゼロエミッション達成を目標として掲げ、具体的な計画案も作っている
- この時間軸自体は、世界の他都市の事例を見ても、東京が世界でも最大規模の人口を持つ都市圏ということを考慮すれば、着実な成功のための妥当な目標と考える
- しかし、現在の計画だけでは東京都の巨大な消費電力を賄うには不十分である可能性
- 東京都で増加が期待できる再エネは太陽光発電が主だが、それも発電量には限界がある
- 太陽光・風力などの再エネは発電量が天候などにより不安定であり、大規模停電を防ぐための電気の貯蔵技術の発展が急務
- さらに、今回安野たかひろが提案しているテクノロジーを活用した各種政策は、電力を多く消費するものも多く、実現に向けてはより一層のエネルギー政策強化が必要
- 特に自動運転を大々的に活用していく場合には、現状の消費電力とはけた違いの電力が必要になる可能性もある
- 自動車に関する高度情報処理について、その機能をクラウド・データセンター側に依存(データ量にして4TB/日)させると、ネットワーク・クラウド側の車両1台あたり電力負荷は2.0kWとなる。CO2排出量に換算すると、約2,550万t-CO2(国内2050年)。
- (経済産業省「「電動車等省エネ化のための車載コンピューティング・シミュレーション技術の開発」「スマートモビリティ社会の構築」プロジェクトに関する研究開発・社会実装の方向性」2022年2月)
- 現在の都の政策に加え、以下を政策として実行する
- 集合住宅(賃貸含む)への太陽光パネル設置補助
- 島しょ部における浮体式洋上風力推進のための企業の技術開発支援と実装のための特区化
- 日本は比較的水深が深い海に囲まれており、従来の着床式洋上風力では設置可能な範囲が限定的。浮体式洋上風力を推進することで、導入ポテンシャルを大きくあげることができる
- 着床式と比べて、海の生態系・環境に及ぼす影響を抑えられる可能性がある
- 導入費用は高いが、発電規模は大きいため電力価格は安く抑えられる
- 導入に際して様々な技術や人材を必要とするため、周辺での事業・雇用創出に繋がる。今後アジアでニーズが高まることも予想され、先行すれば技術を輸出することも可能
- (環境省「離島への浮体式洋上風力発電導入の手引き」2024年6月)
- テクノロジーにおける電力消費・販売の最適化
- ディマンドリスポンス(消費者が賢く電力使用量を制御することで、電力需要パターンを変化させ、電力の需要と供給のバランスをとる取り組み)の仕組みを拡充。より広い都民にとってメリットを生み、環境インパクトを向上する方法を模索
- 電力市場をAIテクノロジーを用いて最適化する技術企業への支援
- その他クリーンテック技術の革新に向けた技術企業への支援
- 安全を確保したうえでの原子力発電再稼働に向けた検討の推進・都としての働きかけ
障害福祉
- 特別な配慮が必要な児童の数は増えてきている
- 小中学校で通級指導教室(通常の授業のなかで困難を感じる児童に対し、特性などに配慮した指導を受けることができる制度)に通う生徒は増加し続け、現在は164,697人いる
- 学習や行動に困難のある発達障害の可能性がある小中学生の割合は増加し、2022年には8.8%に。
35人学級に3人いる計算に。
- 社会側の障害をなくすために、人・テクノロジーの相乗効果を目指す
- 一人ひとりの特性やお困りに合わせて、どのような支援が必要かを見立てること・心理面も含めた支援に対しては、専門職の力が不可欠
- エッセンシャルワーカーの方の待遇改善
- 手続き面でのさらなるDXの検討
- 福祉に閉じず障害のある子を支えるステークホルダーの連携を強化することで、より効果的な支援を実現
- 学校現場での支援者を増やすため、「特別支援教育支援員」の採用に対して補助
- 学校・福祉事業所・医療機関等、関係機関間での連携強化を支援
- 困りごとを減らしたり、自分の興味を追求するために効果的なテクノロジーとの出会いの実現
- 障害者手帳のデジタル化
- 効果的なツールのデータベース化
- 活用方法や、キャリアづくりのためのロールモデルとのマッチング
- 福祉事業者を含むエッセンシャルワーカーの待遇改善
- 処遇改善加算算定時に、都からさらに助成金を追加する
- 住宅補助の拡充
- DXの一層の進展のために、導入時にICT支援を派遣する
- テクノロジーは、マッチング・ロールモデルとセットで届けていく
- 障害者手帳のデジタル化
- 障害者手帳等のマイナンバーカード搭載
- 都・市区町村が実施主体となる医療費助成(指定難病・自立支援医療等)に係る医療証等のマイナンバーカード搭載を早期に実施
- 都営交通無料乗車券のスマートフォン搭載
- 効果的なテクノロジーデータベース化
- 以下のようなツールを、それぞれの特性・困りごとに応じて検索できるようにする
- 場面緘黙の方に向けて会話支援AIツール Be Free
- 発達障害の方に向けたサポートツール goblin.tools
- ろう者の為の3DCG技術を用いた手話翻訳AIツール
- それぞれの特性・困りごとに検索ができるデータベースを都のイニシアチブで整理
- 助成事業として実施されたことはあるが継続性が担保されないので、都として支援
- ロールモデルとのマッチング
- 「特性に応じて、どのようなツールを使うといいか」「どうやって自分の関心を深めたか」について相談できるロールモデルとのマッチング
- オンラインでのメンタリングを支援していく